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七夕といえば短冊に天の川にそうめんに、織姫と彦星。
私の実家は山の中の村wだったので、近所の山から手ごろな竹を切ってきて、短冊に願い事をかいてつるしたりしていました。
でも片付けが大変ですし、切ってきてしばらく経つと竹の葉もカピカピになってきて、あまり長くは楽しめません。
最近は竹を切ってきて、飾りをする家庭は減ってきていますよね。
そのかわり、大型商業施設や地方自治体などで、大々的に行われる行事になってきていると感じます。
家族で買い物に来ているお子さんが、短冊に書いたお願いを目にするのも微笑ましくて楽しいものです。
なかにはとんでなく欲望丸出しなお願いまで…ぷぷっかわいいかわいい。
七夕の由来は?
今回はそんな七夕の由来について調べてみました。
七夕が現在の形になる歴史を振り返ってみたいと思います。
七夕の歴史は古く、奈良時代には中国から伝わってきていました。
次は時代ごとに、どんなことをしていたのか、深く掘り下げていきたいと思います。
奈良時代の七夕の在り方
奈良時代に中国から伝わった七夕の風習ですが、初めは宮中の行事として執り行われていました。
庶民の間では広がっていなかったんですね。
宮中では詩や音楽を楽しむ行事でしたが、その内容が今の七夕の風習として変化していきました。
江戸時代の七夕
江戸時代からは庶民の間にも広がっており、行事として楽しまれました。
宮中では詩や音楽を楽しむ行事でしたが、江戸時代からは木の葉に和歌を書くようになりました。
その和歌の内容が、いつしか歌の上達を願うものに変化していき、さらにその後庶民の間で習字が流行っていたことが影響して、習字の上達を願うことが一般的になりました。
このころから笹の葉にお願いごとを書いた短冊を飾るようになり、
いつしか、現代では
- お菓子をいっぱい食べたい
- てれびげーむをかってもらう
- ひとり部屋がほしい
など、芸事以外のお願い事というより、願望を書くようになりました。
日本と中国の違い七夕の起源はそれぞれあった
日本の七夕の起源は古事記にあった
日本での七夕の起こりを語るうえで、外せないいわれがあります。
古事記に登場する「棚機女(たなばたつめ)」の信仰です。
古事記に登場するという言うことは、奈良時代に中国から伝わった乞巧奠(きっこうでん)よりも前からあった話になりますよね。
奈良時代に伝わった中国からの行事はこの「棚機女(たなばたつめ)」の内容と、合致するところがあったため受け入れられたとも考えられます。
まずこの「棚機女(たなばたつめ)」の棚機(たなばた)ですが、神事でつかう着物を織る、織り機の名前です。
古い日本の禊ぎ(みそぎ)行事で、乙女が布をを織る時に使われました。
その布は天から降りてくる水神に、秋の豊作をお願いしたり、人のけがれを払うために供えられる神聖な布です。
神聖な布を用意するために、穢れを知らない乙女が「棚造りの小屋」に籠り、その神聖な布を織ります。
選ばれた乙女は、俗世から離れて神聖な布を織ります。
どのくらい神聖な神事とされていたかというと、棚造りの小屋は、神聖な布を織る間だけ使用されます。
またその小屋は、乙女を俗世から徹底的に離すため、高い柱で支えられていました。
この様な習慣が、織姫と彦星の織姫に似ていたので、中国から伝わった行事が日本でも広く受け入れられたと考えられています。
中国の七夕伝説
中国古来の行事に乞巧奠(きっこうでん)があります。
この行事は、織姫と彦星が年に一度、やっと会うことが許される日をお祝いします。
織姫星である琴座のベガは、針仕事(裁縫)の星とされているので、織姫にあやかり、針仕事、織物が上達をお祈りする風習がありました。
ちなみにこの乞巧奠(きっこうでん)という言葉の意味は、
- 乞=願う
- 巧=上達する
- 奠=祭る
という意味で、機織りが上達するように願われていましたが、今では織物だけでなく芸事や習い事の上達をお祈りする日とされているようです。
織姫の伝説にあやかって、裁縫の上達を願う女性たちが、上達するようにと7月7日に庭で針に5色の糸を通し、酒肴や瓜などを祭壇に供えて行なっていた中国の行事。
七夕といえば織姫と彦星の話
織姫と彦星の伝説は聞いたことがありますよね。
星の名前でいうと
- 織女星(琴座のベガ):裁縫の星
- 牽牛星(わし座のアルタイル):農業の星
この二つの星は、天の川を挟んで位置しており、旧暦の7月7日に、最も強く輝くことから、織姫と彦星の伝説が生まれました。
織姫と彦星の伝説を簡単におさらい
- 天の神様の娘
- 仕事は神様たちの着物を作ること
- 織物が上手
- 輝くほど美しい娘
- これまた働き者
- 仕事は農業、酪農
- ステキな若者
昔天の川の近くにお住いの神様には娘がおりました。
名前を織姫といいました。
その娘は織物がとても上手なので、神様たちの着る物を用意する仕事をしていました。
そんな自慢の娘のお婿さんを探していた天の神様、東の川岸にとてもよく働く牛飼いの男に白羽の矢を立てました。
その牛飼いの男が、彦星です。
彦星はとても立派な若者です。
織姫も輝かんばかりに美しい娘です。
二人はお互い惹かれあいました。
そして結婚して幸せな生活を送るように…。
するとこれまで働き者だった二人が嘘のように、仕事もせず、毎日仲睦まじくするばかりになります。
天の神様が「そろそろ働いてはどうだ?」と声をかけても
彦星&織姫「はい、そうします。」
と答えるばかり、仕事はしません。
彦星が働かないため、世話をしていた牛はみるみるやせ細ります。
織姫が機を織らないために、神々の着るものが古くなっていきます。
天の神様は何度も「そろそろ働いてはどうだ?」と声をかけますが、二人は相変わらず、
彦星&織姫「はい、そうします。」
と答えやはり仲睦まじく過ごしています。
やがて彦星が世話をしないため、牛は病気になり、織姫が織物をしないので、神々の着物が古くてボロボロのままに…。
天の神様はさすがに怒って、二人を天の川の対岸に引き離し、別居させました。
引き離された二人はとても悲しみました。
(だったら少しは働いたらよかったのに)
毎日悲しみに暮れる娘をかわいそうに思い、天の神様は一年に一度、彦星に会うことを許します。
この日が7月7日の七夕なのです。
七夕では短冊に願い事をなぜ書くの??
短冊に願い事を書いてつるすと、願いが叶うといわれているのはなぜか、説明していきますね。
この風習が始まったのは、江戸時代からになります。
もともとは和歌を詠む時間に取り入れられたのもあって、願い事の内容は、「歌がうまくなりますように」でしたが、江戸時代には、寺子屋で学ぶ子が増えていたので、習い事の上達を願うようになりました。
本来は里芋の葉にたまった夜露を集めて墨をすり、その墨をつかって短冊に願い事をかいたようです。
なぜ里芋??ですよね。
里芋の葉っぱって、傘みたいに大きいですよね、
(実際は傘のようには使えませんでしたー。どうしても濡れちゃいます。※経験済)
里芋の葉にたまった水は、天から授かった水と考えられていました。
その水を使って墨をすると文字が上達するといわれています。
もともと七夕の願い事は、
歌がうまくなりますように
↓
習い事がうまくなりますように
↓
現在ではいろいろなお願い事を書くようになりましたが、本来の意味でいうと、歌は習い事に入れるとして、習い事が上達することを願う日なんですね。
七夕で竹を使う理由
竹は昔から寒さにも負けない生命力をもつことから、神聖な力があるとあらゆる神事に使われています。
そんな神聖な竹なので、願い事をつるすのに使われてきました。
七夕でつるす短冊の色の由来
短冊には一般的に、5色を使います。
今の七夕の風習は、もともと日本にあった棚機女(たなばたつめ)と、中国から伝わった乞巧奠(きっこうでん)の風習が混ざり合って、長い歴史をたどりながら形作られています。
短冊の色が5色なのは、中国から伝わった乞巧奠(きっこうでん)で、飾られる5色の糸が、日本に伝わった際、短冊に変わったのです。
この5色(青・赤・黄・白・黒(紫))は五行説からきています。
五行説とは、万物は五つの要素「木・火・土・金・水」により成り立つとするものである。とするもので、この5色を短冊の色として使う風習が今も日本には伝わっています。
ちなみに、5色についての意味は
色 | 五行 | 性質 |
青 | 木行 | 樹木が発育成長する様子 |
赤 | 火行 | 灼熱の炎の性質 |
黄 | 土行 | 植物の発芽・万物を育て、保護する性質 |
白 | 金行 | 鉱物や金属のように冷徹で堅固な性質 |
黒 | 水行 | 湧き出る水を象徴 |
短冊の色選びの参考にすると、より楽しめそうですね。
七夕の飾りの由来は?
七夕の笹は終わったら現代風に処分しよう
本来なら七夕が終わったら、笹や飾りは川に流して清めます。
昔は可能だったかもしれませんが、今はそんなことできないですよね。
飾りはすべて紙で、笹も自然の物なので、流してしまっても長い時間をかければ自然へ還元されるでしょう。
しかし現代には現代のルールがあるので、ごみの廃棄はお住いの自治体に従って行いましょう。
願い事が書かれた短冊は、社寺でお焚き上げをしてもらえます。
ごみにするより気持ちのいい方法ですね。
七夕の由来のまとめ
七夕ってどちらかというと、子どもが主体となって行う風習ですよね。
願い事の内容も、習い事の上達を願うことですし、七夕の飾りの一つにある、屑籠も子どもへの教育の一環ともとれますし。
なににせよ、短冊に書かれた無邪気なお願い事を眺めるのが楽しみです。
たくさんお願い事を書けばその分、文字を書くのが上達しているでしょうね。
そんな意味では短冊の意味はすでにあるような…。
今年もちびっこ達には、たくさんたくさんお願い事を書いてほしいと思います。
この記事をみたあなたの7月7日が良い日になりますように。