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お盆の時期になると、お仏壇の手前に大ぶりのほおずきが、よく飾られていました。
小さいころ「ほおずき笛」にハマっていた私は、よくお仏壇のほおずきにまで手を出そうとし、怒られていました。
でもお盆の時期が過ぎたら、お仏壇のほおずきを取っても怒られません。
お盆の時期に飾るほおずきには意味があるんです。今回はそんなお盆に飾るほおずきの意味と、飾り方、それからお盆が過ぎてからのほおずきの処分方法についてです。
お盆にほおずきを飾る意味
ほおずきは日本最古の書物「古事記」にも登場し、ヤマタノオロチの目の赤さを表す際、用いられた植物です。
こんな歴史の古いほおずきには、お盆の時期に飾る意味がありました。
ご先祖様がほおずきに宿る
小さい頃はお盆時期になると、ほおずき笛ばかりして遊んでいました。
主には畑の隅に生えている、小さいほおずきで遊んでいるのですが、お供えしている大きくて立派なほおずきで笛を作るとどんなに素敵か…といつも狙っていました。
※盆棚(精霊棚)に飾っているほおずきには、さすがに手を出さなかったと思います。
でもお盆の時期は、お供えしているほおずきを取ると注意されます。
その理由は、 ご先祖様がほおずきの中に居るから。
お盆のあいだ帰ってみえるご先祖様には体がなくなっているので、ほおずきのように中が空っぽのに宿るといわれます。
それを知ってから、大きいほおずきが飾られていると、久しぶりに帰ってきたご先祖様がゆっくりくつろげそうな気がしてなんだか安心します。
提灯の代わり
お盆にはご先祖様や精霊が、迎え火や提灯の灯りを頼りにして帰ってきてくれるので、(宗派により)盆提灯を用意しますよね。
鬼灯はその姿が提灯に似ていることから、お盆の時期に飾る意味としては提灯の代わりという意味があります。
また他国では「Chinese Lantern」※中国風のランタン(提灯)とも呼ばれています。
日本人だけが提灯に見えるわけではないんですね。
お供え物の不足を補う
ほおずきを飾る意味というよりも、昔から用いられているから…という慣習も影響しています。
農作物の収獲が少なく、お供え物がさみしい場合、赤く鮮やかな色どりのほおずきをお供えすることによって華を添える。
そんな時代もあったようです。
お盆のほおずきの飾り方
お盆のほおずきの飾り方は、お家ごと様々だと思います。
宗派や地方によっては、盆棚、精霊棚(しょうりょうだな)といわれる、ご先祖様や精霊を迎えるための棚を用意する際に、ほおずきを飾ります。
メモリアルアートの大野屋様より引用
こちらのメモリアルアートの大野屋様では、とても詳しくでも簡潔に盆棚(精霊棚)の作り方を紹介されています。
私の父方の実家、さらに嫁ぎ先でも盆棚(精霊棚)の用意はしていませんでした。
お盆のほおずきの飾り方は、仏花と一緒にお供えするか、大ぶりのほおずきの場合は、ほおずきだけをドーンと活けて、お仏壇の近くへ飾っていました。
ほおずき笛を作りたくて、お仏壇へ近づき怒られる、小さい頃はそんなことばっかりやっていました。
ほおずきの処分方法
ほおずきの処分方法ですが、その昔は一般にお盆の期間、お仏壇へ飾っていた飾りやお供え物を川に流していました。
現代では難しそうなので、お焚き上げしてもらうか白い紙で包んで廃棄することが多いようです。
今回は廃棄せず、楽しめる処分方法があるので紹介しますね。
ドライフラワー
ドライフラワーにすると趣がでますよね~。
別名「Chinese Lantern」中国風のランタン(提灯)だけあって、ハロウィンの飾りにしても楽しめそうです。
このほおずきのドライフラワーの作り方は、非常に簡単です。
直射日光のあたらない、風通しのよい場所に置いておくだけ。
1年くらい綺麗なまま鑑賞できるので、次のお盆のほおずきがやってくるまで飾っていても良いですよね。
置いているだけで、絵になるなんてステキです。
透かしほおずき
インテリアとして飾るとおしゃれですよね。
この透かしほおずき、こちらもすごく簡単に出来るんです。
お盆が終わったら、ぜひ作ってみませんか?
- ビンを用意する
- ほおずきをビンの中へ入れる
- 水を入れる
- 常温で約1~2ヶ月放置する※表面を腐らせる
- 水で丁寧に洗う
- 乾燥させて出来上がり
【透かしほおずきを上手に作るための注意点】
注意点1:ほおずきが古いと、ほおずきの実も一緒に腐ってしまいやすいです。
注意点2:実をぷりぷりのまま残したいなら、新鮮なうちに水に浸けると上手く仕上がりやすくなります。
注意点3:ほおずきがしっかり水に浸かっていないと綺麗に仕上がりません。
ほおずきの笛を鳴らして遊ぶ
私が小さいころ、ほおずきといえば「笛」でした。
- ほおずきの実の中身をだす
- 空になったほおずきを口の中に入れる
- 空気を入れて膨らませる
- ほおずきの穴を舌と下唇に向けて、上の前歯でつぶして音を出す
早くつぶすと「ブイッ」
【ほおずき笛の作り方】
ほおずき笛の作り方はこの動画がわかりやすいです。
でも笛の鳴らし方は違うような…
- ほおずきの実をこねてこねて、中身をグニャグニャにします
- 実とがく(ほおずきの袋)を離すときに、ほおずきの穴から中身をずるっと引き出します
しっかりグニャグニャにしないと、中身の大きさに耐えられず、ほおずきが破けてしまいます。
ほおずきを取り扱う際の注意点
ほおずきには食用と観賞用があります。
小さいころ、ほおずきの笛を作るときに出てきた中身を良く食べていましたが、大人からは「あんまり食べちゃダメだよ」といわれていました。
理由は、アクが強くて体を冷やすから。
夏だからちょうどいいー!なんて安易に食べちゃうのは考えもので、アクの素になるアルカロイドは体を冷やすだけでなく、食中毒のような症状を起こす作用があります。
一般的に軽傷といわれますが、せっかくのお盆に体調不良にはなりたくないですよね。
小さいお子さんは処理能力が低いので、より食べないほうがよさげです。
妊婦さんは特に避けてほしい。
理由は子宮を収縮させる効果のあるヒストニンが含まれているから。
食用のほおずきの場合アクは少ないので大量に食べなければ心配ありません。
でも、お盆の飾りなら観賞用と思いますので、食べないほうが良いですよ。
お盆にほおずきを飾る意味のまとめ
お盆にほおずきを飾る意味と飾り方、処分方法についてでした。
私の実家では、お盆入りする頃、樒(しきみ)とほおずきを持って、お墓参りに行きます。
樒(しきみ)はお墓にお供えしますが、ほおずきは持ってきて、また持って帰るんです。
理由はご先祖様がほおずきを目印についてきてくれるから。
ほおずきを目印に、自宅へご案内するんです。
この記事を書いていたら、今年のお盆は実家に帰りたくなってきました。
ではでは、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
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